移住に関する
お問合わせ

第10ふくしま人地域とのつながりを大切に、理想の暮らしを実現。天栄村 芳賀育実 さん

鮫川村出身の芳賀さんは、元・天栄村地域おこし協力隊で天栄3大ブランド農産物の天栄米・天栄長ねぎ・天栄ヤーコンのPRや地域イベントの企画運営に携わり、2018年4月から村初めてとなる移住コーディネーターとして、村内に定住しながら、移住促進の活動に取り組んでいます。

天栄村 芳賀育実 さん

東京で働き続けるという違和感

Q.協力隊になるきっかけを教えてください。

大学に進学するタイミングで、東京の大学を選びました。当時は、福島の田舎から出たくてしょうがなくて、東京の大きなキャンパスで、芝生でみんなで丸くなってサンドイッチを食べる、という理想のキャンパスライフを思い描いていました。でも実際のキャンパスライフは、意外と狭くて理想と現実のギャップを思い知りました。(笑)大学卒業後約9年間、都内の企業で働いていました。その中で、東日本大震災が起きました。当時は福島だけでなく東北の食材も店頭から姿を消したのを覚えています。それから4年ほど同じ企業で働いていたのですが、日々の生活の中で次第に東北が忘れられている感覚が強くなりました。帰省するとテレビは、復興の話題。でも、東京では、3.11の直前にしか取り上げられ無いところにギャップを感じたんです。「福島が忘れられている。」このまま仕事を続けていていいのだろうか。当時は30歳で、転職を体力のあるうちにしてみようとも思っていました。自分のやりたいことを仕事にしようと考えた結果、地域おこし協力隊を選びました。

Q. 地域おこし協力隊を知ったきっかけは何だったのですか?

父が鮫川村役場の職員で、かつて「緑のふるさと協力隊」の担当をしていたんです。ある時、東京で報告会があり、会場までの案内を父に頼まれました。案内だけのつもりが、聞いていけば?と言われそのまま報告会に参加することになりました。でもそこで「緑のふるさと協力隊」が、地元の祭り・地域の方々の農業の手伝いをしてきた報告をしており、そういった活動に興味を持ちました。
そこから調べて行くうちに、「地域おこし協力隊」の制度も知りました。ここにいるのは、父のおかげでもありますね。(笑)

緑のふるさと協力隊
(特定非営利活動法人地域緑化センターHPより)
HP:http://www.n-gec.org/activities/furusato.html

Q.天栄村を選んだ理由を教えてください。

私が転職活動を始めたのが7月で、その時期だと大体の協力隊募集活動が終わってしまうんですね。なので、翌年の募集まで時間をかけて協力隊を受入れている自治体を探しました。
私は農業に関わる活動がしたかったのですが、当時農業をテーマにした福島県内の協力隊は多くはありませんでした。そんな中で見つけた天栄村は、農産物の振興に力を入れていると感じ、自分も活躍できるのではと思ったのが天栄村を選んだ理由です。
協力隊に応募するときに、一番考えていたことは、どんな地域で働きたいかということ。その時に、あんなに出たかった地元の風景を思い出したんです。人口3,500人くらいの規模で、小さいコミュニティで深く関われるところ。プライベートも地域密着というところが私にとっては、懐かしく心地よかったんです。

天栄村 芳賀育実 さん

思い描いた田舎暮らし

Q.定住を決めたきっかけは?

地域おこし協力隊になってからは、東京に戻ることは考えていませんでした。資金的な面もありましたが、広い一軒家で生活していたので、もうあのワンルームには戻るのは考えられませんでした。車で5分のところに、スーパーがあるので、買い込んだ荷物を自転車カゴに入れてよろよろ走る必要もありませんし。(笑)
一番大きかったのは、協力隊の活動をこれからも続けたい、という思いが強かったからです。

Q.天栄村での暮らしのいいところ、困っているところを教えてください。

いい所は、人付き合いが近い所でしょうか。移住される方にとっては田舎暮らしの大変な所かもしれませんが、私自身は天栄村に来てから本当にご近所さんに助けていただきました。皆さん本当に優しくて、暮らしの事や野菜作りの事いつも相談にのってもらっています。
困ったことは、車の運転が苦手なのであまり運転したくないのですが、車が無いと遠出できないことですね。あと、天栄村ならではの事は、冬の除雪作業が大変です。公道までは自分で除雪しなくちゃいけないので、降ったときは、3時間かけて除雪した日もありました。(笑)

Q.移住コーディネーターの仕事と今後やってみたいことを教えてください。

空き家バンクの物件情報の収集や調査、借りたい人と貸したい人の相談窓口、HPでの情報発信を行っています。最近では、移住希望者の案内で、北海道から移住したい人やニュージーランドの方が移住したいなどの相談もありますし、今年移住予定の子育て世帯もいらっしゃいます。今後は、移住者のアフターフォローの体制を整えていきたいです。

■天栄村移住コーディネーター Facebook
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