京都府出身の田中さんは、2016年に郡山市日和田町に「暮らしづくりビレッジ」を立ち上げ、子育て中の女性向けの民間型ハローワーク「おしごと百貨店」や、子育て中の女性を主軸としたコーヒーとベーグルの専門店「暮らしづくりベーグル&コーヒー」を運営しています。
「おしごと」をもっと「暮らし」と密接に
Q.現在の活動は、福島県に来る前からもされていたのですか?
元々は東京で、子育て中のお母さんたちを対象としたイベント企画や、それに賛同してくださる企業さんのプロモーション企画などの仕事をしていました。そのような活動の中で日本財団さんと繋がりができたのが、最初のきっかけですね。
子育て中のお母さんたちは、働きたいと思っていても、家事や育児との両立ができるおしごとがなかなか見つからない。ハローワークだとどうしても全体的な求人情報になってしまうので、子育て中のお母さん向けに特化したおしごとの紹介を定常的に行える拠点が必要ではないかという思いはありました。
「おしごと」って、本来はそれぞれのライフスタイルとすごく密接なものだと思うんですよ。だから、「はたらくこと」に対してもっとライトに捉えられると良いなとも思うのですが(笑)そんな思いがあったので、日本財団さんからの助成を受けて、「暮らしづくりビレッジ」を立ち上げることになったんです。
Q.フィールドとして郡山市を選んだのはなぜですか?
きっかけは、東日本大震災でした。被災地のお母さんたちをサポートしていこうと考えていたので、当初は宮城県などでも活動していたのですが、「暮らしづくりビレッジ」を立ち上げるにあたって、郡山市が適していると考えたのです。
まず、職業紹介の業務におけるパートナーである、(株)ワールドインテック福島さんの本社が郡山市にあったこと。次に、郡山市の人口規模や子育て中の女性の復職状況などから、この事業がモデルケースとなり得ると感じたこと。あとは、首都圏への交通の便の良さもありましたね。
周囲との繋がりがつくる未来
Q.移住に際して不安なことはありましたか?
特になかったですかね。友達できるかな~みたいな不安はありましたけど(笑)でも実際に郡山市に移り住んでこの事業をはじめて、色々な方と関わることができましたし、人との繋がりに恵まれていると思っています。
Q.福島県について、移住前と移住後の印象はどうですか?
正直、震災前はこれといって印象はなかったのですが、「暮らしづくりビレッジ」を立ち上げるにあたって、郡山以外にも、会津、いわき、相馬の地域を回ったんですよ。広いし、それぞれ地域色があるなあとは感じましたね。
あとはご飯がおいしいです。郡山駅前のトンカツ屋さんに入ってご飯を食べたとき、お米があまりにおいしくて、1人だったのに思わず声をあげてしまいました(笑)雪もあんまり見なかったので、やっぱり降るとテンションあがりますね。
1回雪の中にダイブしてみたいんですが、どのくらい積もればできるのか、ちょっと考えてしまいます(笑)
Q.これからやりたいことはありますか?
まずは今の「暮らしづくりビレッジ」の取組が、1つのモデルケースになれればと考えています。そして、県内の他の地域で、このような取組に興味のある方や、取り組もうと考えている方がいらっしゃれば、どんどん見に来ていただきたいですし、同じような取組が、いろんなところで行われるようになると良いなと思いますね。
また、ここに若い方や子連れの方など、色々な方に来ていただいて、「郡山おもしろいなあ」と思ってもらえれば嬉しいです。そうやって今後も繋がりを増やしていきたいですね。
- 暮らしづくりCAFÉ/暮らしづくりコーヒースタンド&ベーグル
- 〒963-0534 福島県郡山市日和田町字西中島14-1(オリエントパーク日和田内)
- 営業時間:火曜~日曜日(月曜日定休日)10:00~18:00 ※ベーグル販売は11:00より
- HP:http://kurashivillage.jp/