長野県出身の宮島さんは、2020年新規就農のため三春町に移住しました。経営するfarm.舞木では、農薬を極力使用せずにイチゴ栽培を行っています。
独立して自分のやりたい農業を
Q.これまでの経緯について教えてください。
栃木県の大学を卒業してから、ゴルフ場の管理会社につとめて、6年ほど全国のゴルフ場を転々としていました。しかし、芝の管理は収穫物が得られず、自分のやっている仕事が会社の収益に繋がっている実感を得にくく、収穫物を得られて昔から興味のあった農業の世界へ飛び込みました。そして農業の勉強をするため、山梨の会社で働くことにしました。
Q.移住のきっかけを教えてください。
山梨の会社で働いている際に、このまま会社で農業をやっていくか、それとも独立して自分のやりたい農業をやるのか悩みましたが、自分の考えている農業を形にしたいと思い、独立を決意しました。独立するにあたり、農地を探している際に親戚のご縁をいただき、農地をお借りすることになり移住することにしました。
Q.三春町で農業をしようと考えた決め手は何ですか?
お借りできた農地の目の前の家もセットで借りることができたこと、農地周りに人が多く直販できそうなこと、お借りした場所が三春町と郡山市の境目で消費地(郡山市)がすぐ近くにあることですね。
あとは、周りでいちごを栽培している人が少ないということもありました。
Q.移住をする際に不安だったことは何ですか?
人間関係等の不安はなかったですが、いちご栽培に関する不安はありました。
特に、冬の寒さはどの程度なのか不安でしたね。温度管理、暖房をどの程度使う必要があるのかなど。
小規模栽培で高品質ないちごを届けたい
Q.今後、仕事やプライベートでどんなことをしていきたいですか?
今までは大きく広げていくということを考えていましたが、最近は小規模でも良いと考えるようになりました。
小規模で高品質なものを作っていきたいです。
小規模でそれなりに生計を立てつつ、流れに合わせて広げることもできるよう準備をしておく。
県内の他の地域にもまだ行けてないですが、オフシーズンは農家を含め、いろんな所を尋ねてみたいです。
Q.移住して良かったことは?
自分に裁量があり、自分で全部を決められること、時間が自由なこと(出勤時間等の縛りがない)です。
考えてから実行に移すまでのスピード感も魅力のひとつです。
Q.これから移住を考えている人へのアドバイスは?
僕の場合は、明確なやることがありましたが、特に何もなく、ただ漠然と田舎に住みたいだけだと見えていないことが絶対にあるので大変なことが出てくると思います。
その場所でやりたいことや子供のためなど、何か住む原動力があれば移住はおすすめです。
そうでないと最初は楽しいですが、だんだんと慣れた時に便利な方に戻りたくなると思います。
完全移住でなく、二拠点生活も良いと思います。大都市で仕事を持ちつつ、田舎にも暮らすというのが良いと思います。