移住に関する
お問合わせ

第28ふくしま人
今の街の風景を記憶・記録に残し、伝えたい。

福島県小野町出身の渡邊さんは、2020年8月に小野町にUターン、JR磐越東線をテーマに鉄道関係の品々を展示する「東方文化堂」を開設している。

好きなことをやりたいが移住のきっかけ

Q.移住のきっかけを教えてください。

私が社会人になった時代は定年退職が55歳でしたので、一応55歳までが一つの目標で、その後は全然違った好きなことをやりたいと若い頃から思っていました。2015年に磐越東線の小野新町駅100周年のイベントに、持っているグッズを提供して御協力させていただきました。
当時、茨城県内の常磐線の駅付近に住んでいたのですが、常磐線沿線で磐越東線のグッズを持っていてもしょうがないなと、これは持ち帰るべきだろう。
帰るんだったらやっぱりそれは、生まれ育った小野町だと。
ということで、Uターンを決めまして、57歳で思い切って会社を辞めて帰ってきました。

Q.移住前の仕事、これまでの経緯を教えてください。

前半20年は、設計をやっていました。図面を書いてものをつくって。
後半20年は、どちらかというと調整役です。
お客さんとメーカーさんとの間を取り持つとか、そういう調整ですから前半と後半では、相当違った仕事をしていますね。

Q.現在の仕事の東方文化堂とはどういったことをやっているのですか?

公式に言えば、古物商としての店の屋号です。

Q.移住する際に不安だったことはありますか?

場所、不動産を探すのに苦労しました。小野町で物件を探そうとしても、見れば空き地や空き家がいっぱいあるのは分かるのですが、小野町はどこの不動産に話をすればいいのかわからない。ツテを頼って同級生とか、あと町の定住コーディネーターにお願いしました。
最初は借家で済まそうかと思ったんです。借家でなおかつ、店舗があって住めてという。よい物件がなかなか見つからなくて、そのうちにここを紹介していただいて、駅のすぐそばだからちょうどいいじゃない。ということで思い切ってここを買わせてもらいました。

Q.移住して良かったと思うことは?

皆さんに相当バックアップしていただけることがありがたいですね。地元の話を知りたいとすれば、皆さんが教えてくれますし、情報やグッズも持ってきてくれますし。
Uターンは、精神的には相当楽ですね。もともとここの生まれですよっていうとこから話ができるっていうのは、恵まれているという気はしますね。

小野新町の記録を残し発信する

Q.今後仕事とかプライベートでどんなことをしていきたいですか?

今年の4月から、ホームページで東方文化堂コレクションとして主に小野新町の歴史というテーマで情報発信しています。昔の写真と今の写真を比べるというようなことを始めました。
今後も積極的に記録を残し発信するということに軸足を移そうかなと思っています。

Q.これから地方で暮らしたいと考えている人に何かアドバイスを!

自分の経験が正しいと思って、その移った先で強要してはいけないと思います。要するに地元の人たちの考え、歴史、意見をまずは尊重することが大切です。
また、できれば終の棲家とする覚悟を持ってほしいです。だめだったら、また引っ越せば良いという考え方ではなく、覚悟を決めてほしいと期待します。

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