移住に関する
お問合わせ

第17ふくしま人誰でもできる健康づくりと憩いの場の提供から日本一健康な町を創る。

三春町出身の濱田さんは仙台市の大学を卒業後、父と共に地域のかかりつけ薬局として地域の病院と連携しながら在宅医療に積極的に取り組んでいます。2017年4月に町民の健康的な食生活や健康づくりを支援する「カフェブリキイヌ」を三春町にオープンし、薬剤師の専門知識を生かしながら健康に配慮した食事を提供しています。

幅広い人脈から完成された働き方

Q.帰郷された理由・きっかけを教えてください。

 大学時代からいずれ地元に戻ろうと考えていましたが、東京の大手製薬会社やいわゆる麻薬Gメンになることも選択肢としてあり、様々な経験をしてから帰ることを考えていました。就職活動の際に、父の薬局を手伝わなければいけない状況だったことや、大学の友人を父に会わせた際に、父が「うちに来いよ。」という一言で友人が三春町の薬局に就職することを決意したことで、自分の考えも固まりました。

Q.現在の勤務地はどちらですか?

 初めは、浪江町と三春町の薬局で働いていました。現在も三春町に薬局はありますが、人手が足りないときのお手伝い程度で、「ブリキイヌ」も基本はスタッフに任せています。
県内外から講師の依頼をいただくので、老人ホームに赴いて薬の使い方を教えたり、健康教室を開いたりと出張することが多いです。

タイムスリップできる憩いの場の提供

Q.薬剤師の資格を持ちながらもカフェを経営しようと思ったきっかけは何ですか?

薬局に来られる地域の方々と、次の相談日を決める際に手帳を見たら通院の予定ばかりで寂しさを感じました。そんな方々のために通院や法事以外で外出できる場所を作りたい、そして非日常が味わえる空間を提供したいと思ったのがきっかけです。
 「健康づくり」は予防が一番大切なのですが、薬局で大切さを訴えてもなかなか伝わりません。食事から健康を伝えたい・広げたいという想いから「健康づくり」を意識した食事を提供しています。

Q.「ブリキイヌ」という店名の由来は何ですか?

 スタッフに店名を募集したところ「ブリキのおもちゃ」というワードが挙がりました。それから「ブリキのおもちゃ」ってどんなものがあるのだろうと調べたら「ブリキの犬のおもちゃ」が目にとまったので「ブリキイヌ」にしました。

Q.レトロなものがたくさん置いてありますが、お店のコンセプトは何ですか?

 若い方も高齢の方も入りやすいかっこよさとなつかしさを組み合わせた雰囲気づくりを心がけています。高齢の方が集まって誕生会を開いたり、老人会に行く前の待ち合わせ場所として利用していただきたいです。たまに店の雰囲気がオシャレすぎると言われますが、「あのお店に行くなら少しオシャレをしようかな。」という気持ちが大事で、認知症予防にも効果があるんです。

Q.ブリキイヌでは若者向けの婚活イベントもやっているようですが?

 これは自分自身の経験談なのですが、ある婚活イベントが全然楽しくなくて、だったら楽しいイベントを自分でやればいいんじゃないかと思ったのがきっかけです。結果的にカップルになったケースもありますが、参加を重ねることでコミュニケーションが上手になった方もいらっしゃいます。

Q.大学時代友人との交友はありますか?

三春町に就職した友人とは現在も交友があります。カフェをオープンするときにインテリアやコンセプトも相談しました。彼は趣味でデザインをやっていて、壁紙やロゴなどは彼にデザインしてもらいました。よくどこの業者がお願いしたのか聞かれるのですが、デザイナーではなく薬剤師です。(笑)

食から創る日本一健康な町

Q.料理にはどのような工夫をされていますか?

 健康になれるヒントを入れるようにしています。福島県は高血圧等の生活習慣病に悩んでいる方が全国的に見て多いです。ですので、パスタを作るときに使う塩分を半分以下にカットしたり、アマ二油を使用したり家庭でもできる健康づくりを意識しています。提供する食事の食材は地元の農家さんから仕入れるようにしています。

Q.濱田さんの今後の目標を教えてください。

 三春町を日本一健康な町にすることです。福島県はまだまだ風評被害に悩んでいますが、私は日本一健康な町が風評被害に合うわけがないと思って活動しています。
それと、「ブリキイヌ」がおじいちゃんおばあちゃんでにぎわい、若い人と地域の方が交流できるような場所にしたいと思っています。

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