空先さんは18歳の時に東日本大震災の被災地を巡り、東北への移住を決意。2021年に岡山県から郡山市へ移住し、マジシャンや講演会の講師として活動されています。
マジックで夢を伝え、福島復興を支える活動をしています。
Q.移住してこられたきっかけを教えてください。
自分の人生を見失っている18歳の頃、親友が、がんで闘病中でした。親友を笑わせるためにマジックを始めたちょうどその頃、東日本大震災が起き、地元岡山からボランティアに来ました。被災地の方々と触れ合う際に、東北の生きる力に感動して、岡山で1番のマジシャンになったら、東北に移住してくるという約束をしたことがきっかけです。
Q.現在どんな仕事・活動をしているのですか。
企業や学校でマジックショーや講演をしています。学校での講演会では、「夢の叶え方」について講演することが多いです。市内菜根にあるスタジオでは、1日1組限定のマジックショーをしています。また、ボランティアで年に3回ほど、「福島復興ツアー」を自費で実施、児童養護施設を訪問したり、寄付をするなど支援活動をしています。
郡山市の広報紙で表紙を飾らせていただいたり、県内のテレビ局で取り上げていただくこともあります。
Q.郡山市を選んだ理由を教えてください。
福島県内各地を実際にまわってみて、1番全国へのアクセスが良いと思ったので、郡山を選びました。20代で47都道府県全部訪れましたが、1番良いと思っている場所で、居心地が良いです。移住してきて3年半、悪いところを探してみましたが、ありませんでした。
本気で頑張っている自分の姿を見てもらい、子どもたちの刺激や原動力になれたら良いなと思っています。
Q.地方で仕事をしてみて、東京や岡山との違いは感じていますか。
日本全国、海外にも仕事には行くのですが、特に違いは感じていません。東京では芸能関係の方との仕事が多く、オープンにしている仕事はほとんどありません。プライベートな感じです。地元岡山の仕事は、基本は現地のスタッフに任せており、どうしても私でなければいけない依頼の時のみ帰って仕事をしています。
Q.郡山市での暮らしのいいところ、困っているところを教えてください。
福島県の中では1番利便性が良く、県内外へのアクセスが良いところです。高い建物がないので、景色が良いところも好きです。見晴らしが良いので、少し高い場所に行くと郡山駅前にあるビッグアイが見えます。方向音痴ですが、ビッグアイを探すと方向を見失わずにいられます。
また、少し足を延ばすと自然がすごく豊かなところと、雪が大好きです。岡山は雪が降らないので、雪が3cmでも積もると一人で雪遊びもします。
困っているところはありません。
Q.今後の目標を教えてください。これからどんなことをしたいと考えていますか。
岡山で私が開催した、日本一大きいマジックショーがあります。1,700席満席での単独公演でした。来年あたり、岡山で開催したマジックショーを超える日本一の単独公演を、この福島で開催したいと考えています。
また、東北ではリアルに背中を見せることができる大人が少ないと思っています。僕が郡山に住んでこれから4年目に入ろうとしています。子どもたちが中学校、高校、大学各々で過ごす時間も3~4年ですが、全くゼロの状態から、3~4年本気で頑張ればどこまでいけるかという姿を、子どもたちに見せたいと思っています。子どもたちに自分の姿を見てもらい、子どもたちの刺激や何かの原動力になれたら良いなと思っています。
Q.これから地方で暮らしたい人、移住を考えている人にアドバイスは。
移住を検討しているのであれば、1度現地に足を運んでほしいですね。
移住すると、現地の方からは少なからず最初に受入れがたい空気みたいなのものは感じますが、それをよい意味で無視して一度溶け込むと、交流の場が広がり、すごく温かい雰囲気で迎えてもらえます。