福島県天栄村出身の原太さんと、宮城県白石市出身の礼彗さんは、2022年に静岡県から天栄村へ移住しました。自然栽培で育てたお米を使ったパンを作り、販売する「グルテンフリーお米のパン工房 穂鹿」を経営しています。
のびのび生活できる天栄村で、こだわりのパン作り。
Q.パンはどのように販売されていますか?
原太さん:通販と、天栄村の道の駅や須賀川市のはたけんぼ(直売所)に卸すものと、あとはマルシェとかで売るものがあります。売上比率的には、通販が多めです。通販の注文は首都圏が多いですけど、天栄村のふるさと納税の返礼品もやらせていただいて、沖縄から北海道までいろんなところから注文をいただいています。
Q.Uターン前の仕事について教えてください。
原太さん:私は福島で大学院を卒業して、静岡で就職しました。5年ほど医療機器メーカーに勤めていて、医療機器を作るための機械の開発を担当していました。妻は福島と静岡で、栄養士として幼稚園や保育園で働いていました。
Q.天栄村にUターンした理由・きっかけを教えてください。
原太さん:いろいろ考えたときに、今後どんな状況になっても「食」っていうのは絶対に切っても切り離せないし、安心・安全が重要かなと思って。父が自然栽培のお米を作っていて、それを使ったパンやお菓子とかがいいのかなと。一年くらい試行錯誤して形になってきたので、お店にしようと場所を探していたら、たまたま今の家や田畑が手に入りそうだというのが分かったので、じゃあ天栄村に戻って始めようとなりました。
Q.Uターンしてよかったと思うことはありますか?
原太さん:都会とは違ってのびのび生活できるのはすごくいいなって思いますね。二人とも走るのが趣味なんですけど、走ってても信号もなくどこまでも行けるし、自由にどこまでも足を延ばせます。
小麦アレルギーの子もみんなと一緒に食べられるパンを広めたい
Q.今後の目標、やりたいことはありますか?
原太さん:このグルテンフリーのお米のパンと、こだわって作った自然栽培のお米を使っているというところを、もっといろんな方に知っていただきたいです。ネットの売り上げ比率をもっと上げて、事業をもうちょっと拡大していきたいですね。あとはこの環境を活かして、山を歩いたり走ったりするイベントとかに結びつけていきたいなと思っています。
礼彗さん:保育園とかだと米粉はあくまで小麦の代替品なんですよね。栄養や食感とかお米ならではのよさもあるので、お米のパンを小麦とは別ジャンルで発展していけたらなと思います。難しいところはありますが、グルテンフリーにこだわって挑戦して、小麦アレルギーの子も、みんなが一緒に食べられるパンを作っていきたいです。
Q.これから地方で暮らしたい人、起業したい人へアドバイスをお願いします。
原太さん:今の時代はインターネットがあるので、むしろ地方に暮らした方がメリットは多いのかなと思っています。いろいろな補助がありますし、自由気ままに生きていけるし、家賃とかいろいろ安い。なので、地方に住みながらビジネスをやるのもアリかなと私は思います。